氷のように冷たい、世間のバカの壁が

(「男の勲章」の節で)
1番
授業にマジメに出たり
ちょっと新書を読んだりするのが
知的な生活だとは二度と 思わない


泣きたくなるよな辛い 時もあるけど
いつもおれたち 単語帳覚えた


時の重さに流されそうになったときでも(二浪などで)
歯をくいしばり 耐えてきた


ガキの頃 怪獣映画でみた 地球を救ってた
偉い博士をみて 誓った思いはとおに忘れた


つっぱることが男の たったひとつの勲章だって
30過ぎたら 逆に思ったよ


(2番)
氷のように冷たい
世間のバカの壁
いつもさえぎる おれたちの前を


胸に抱いたこの夢は ハンパじゃないから
かじかむこの手 握りしめ


ガキの頃 進学教室の自動販売機で
飲んでた カップのコーヒー
近頃 なぜか 思い出してるんだ


むやみにレポート出すけど
世間の常識まったく知らない
そんな教授を憎んで生きてゆく

男の勲章

男の勲章


「バカ」というのがいちばん困るが、もっと困るのは「自分が無知な部分を自分で自覚していない」人たちなのである。
それ以外の部分では有能だったりするので、全方向的に有能だと思っていると「ええっ!?」という目に合わされる。
自分は、本を読んだりすることは一種の精神的な修業だとすら思っている部分があるけど、
大半の人はそう思っていないようだ。


それと、何度か書いているけど「自分よりも信じられないくらい精神的に弱い人がいる」ということを前提にしないと、
いくら知識を溜め込んでも、「自分よりも精神的に弱い人」に言葉は届かない。
まあ、意識的にそうやってるなら止めないけど、中には、
精神的に弱い人をつかまえて「なんでこいつら、強くないんだァ!?」みたいなことを言う人もいる。


単純バカの人も疲れるが、こういう「自覚がないのにある部分が欠落していて、なおかつ頭がよく有能な人」もつきあっていて疲れるものだ。

辻ちゃん結婚2

公式発表も出まして
10日にはツーショット会見もあるとかで


・その1
2ちゃんねるは量が膨大すぎるので、よそさまのブログをざーっとね、見て回ったりしたんだけども、
まあむずかしいところだねというのが今回の、私の意見。


というのは、「矢口とおぐりじゅんのときは事務所はああいう裁定をしておいて、妊娠結婚まで言ったら祝福かよ」っていう意見があったから。
うーん、でも確かに、日本人社会としてはそういうことはあるかもね。芸能界とかなんだとかは抜きにして。


私が以前勤めていた会社で、あるとき先輩が結婚したんです。
そのなれそめが、彼が外回りしているときに、お得意さんの会社の受付嬢と知り合ったということだったんですよ。
でもこれ、もしも失恋しててそれがバレたら、
「おまえ、営業行ってる時間にオンナくどいてたのか」
っていうことになるでしょう。むしろ非難の対象になりますよ。


でも、二人揃って双方の会社の上司に挨拶に言って「これこれこういうことで結婚することになりました」というふうに筋を通せば、
「そりゃめでたい! 会社同士も(業務内容に直接関係ないとしても)いいニュースで関係性にもすこーし安定感が出るね」
みたいな話になるじゃないですか。


これはねえ、簡単なようで一般社会的にむずかしい問題なんじゃないかと。


よく「恋愛資本主義」といって、ものすごく雑駁に言うと「恋愛を資本主義的な考えが取り込んでシステム化しようとする」というような意味も含まれていると思うんだけど、そりゃー合コンがあって医者の参加するお見合いパーティーがあって、「モテるため」というノーハウがすべてシステマティックになって……っていう側面としてはあるかもしれないけど、
本質的には、むしろ資本主義とか社会システムとかと相容れない部分が、恋愛にはあると思うんですよね。
だから「本質的には相容れないものを、無理矢理にでも社会や経済活動の中に組み入れようとする」運動としては「恋愛資本主義」はありえるんだろうと。
でもそこから、やっぱりはみ出していく部分はあるんだよね。
(あー、今「恋愛資本主義」のはてなキーワードの項を読んだらやっぱり「はみ出す部分がある」って書いてあるね。)


・その2
ええと、何が言いたいかというとですね。
加護ちゃん喫煙騒動のときに書いたことと一緒で、
「世間はアイドルに何を求めるのか、世間の常識とは何か」ということを考えてしまう、ってこと。
今回のケースは、加護の喫煙と違い「明確な法律違反」というのとは違って(未成年で妊娠するのって、法律とか条令に違反するのかな? わからん)、起こったこと自体は法律的には許される。


でも、今度は倫理的、道徳的、社会常識的、あるいは「アイドルの自覚」としてどうなのよというのが、
今回の件に否定的な人の意見の多くであるように思う。


「仕事も次々入っていたのに、妊娠するなんて非常識」という意見も多いけど、じゃあ辻と杉浦太陽が雁首そろえて事務所の社長のところに行って、「ボクたち結婚します」と言ったら果たして許されたのか? ってのもあるんじゃないかなー。


詳しく調べてないけど、雛形あきこが結婚したときも、野田社長に事前に相談なんかしてなかったんじゃない?
だって、野田社長って男女交際厳禁でしょ。
なんかアイドルって、事務所の方針やそのアイドルのランクにもよるだろうけど、ゲリラ的、テロ的にやんないと絶頂期に結婚や出産をするのはむずかしいんじゃないかなあと思う(もちろん私は辻がそういうことを狙っていたとは思ってませんけど)。


・その3
「事務所の管理を徹底しろ」という意見も見たが、80年代アイドルの不自由さとかを本で読むと、そこまで縛っていいのかという感じはするんだよねえ。
前にも書いたけど「7年間」っていうのは「チヤホヤされるのが商売」の人が男女交際をガマンする限界の年月なんじゃないかなあ。
だから「わかんないように男女交際するシステムをつくれ」っていう意見は加護のときと変わってない。


・その4
辻のタレント生命に関しては、結婚生活がうまく続けば、むしろ延命したといっていいと思います。
一般人には「加護ちゃんの片割れ」という意識が根強かったから、今回の件ではじめて「ああ、辻って少なくとも結婚して家庭を持つ意志はあるんだな」って思ったんじゃないですかね。
「辻単体」が意識されれば、後は辻は動きやすくなると思いますよ。まあ辻ヲタの興味はどう見ても薄くなるだろうけど、
タレント的にはそれと引き替えにするだけのお客を引き込める可能性は、少なくともあるわけだし。


ほら、無理矢理な形容をすれば、道重&久住の「レインボーピンク」の歌で、思春期の女の子が「おんなじ人」を好きになっちゃう、恋に恋するようなあこがれソングがあるでしょ。
あの歌詞ってすごく少女マンガ的で、「おんなじ人が好きになる」っていうことは、あの歌詞の中の恋愛は、たぶんどっちも成就しないんですよ。きっと二人ともフラれて、ヤケ食いとかして友情がもっと深まるみたいなね。そういうふうにおさまれば「少女マンガ的」でいられる。
でもさあ、現実世界の加護と辻は「別々の人」を好きになったのが明確になったじゃないですか。
これはもう完全に、昭和プロレス的観点で見ても「別々の道を歩む」ということですよ。
っつーか、もともと二人とも別々の志向を持っていたのが、奇しくもこういうかたちで明確になったんだよね。


だから、辻がピンで行ける契機にはなると思います。