なんか意味あんのか2 あるいはどうしようもない各方面への不愉快さ

ここの続き。
確かテレビ朝日だったと思うけど、東京拘置所前のレポーターの女性が、拘置所の部屋の写真パネルを持って「ここに入るわけです」みたいなことを言っていた。
口に出して言ってはいなかったが、「六本木ヒルズみたいな豪奢なところから一転、みじめな拘置所生活へ」と言いたいのがアリアリ。
今まで見たことないよ、容疑者が収監(で表現いいのかな)されるときに、いちいち入る部屋を写真で見せられるなんて。


その後もテロップで「暖房のない拘置所へ……」。


まあ、テレビではもう「野望のため、カネのために突っ走った男が挫折して転落の人生」という物語のレールを引いているね。
それはテレビの私怨ばかりではなく、庶民の気持ちの片づけ方としても妥当なところではあるんだろうけど、


私もむちゃくちゃ不謹慎だけど、オウム事件のときには熱心にテレビを見ましたよ。興味を持たずにはいられなかった。
だけど今回の件に関しては、いろいろな意味でテレビを見ていて不愉快さがぬぐえないのはなぜなんだろうな。


ホリエモンの経営理念がITにも株にも興味のない私にはまったく響いて来なかった、ってのがあるんだけどね。
もしも同世代で、クラスにいてもぜったい友達にならなかったと思うよ。


あ、それともうひとつ思ったのは、彼のぜんぶのインタビューを読んだわけではないけど、旧来の経営者って「教養」がないことは恥だと思ってた。
だから「宮本武蔵を読んでます」とか「夏目漱石が好きです」とか、ウソでも言っていたわけだけど、
たぶんホリエモンにはそういうのないね。
そういうことでとりつくろう必要はないと思っている。
むずかしいことはわからんが、そこはかなり変わっているなあと思う。


学生時代の同級生のシーズンスポーツ系のサークルですごくチャラチャラしてたやつら、ああいうやつらにメンタリティが近いと思う。
で、ああいうやつらって人間味とかはあるんですよつきあってみると。だけど表現する能力がない。
ホリエにはそれを感じる。そんだけだなあ。後はもっともっと詳しい人が彼の悪事を暴いてくれるだろう。
個人的には、株で大損した人も含めて、ニュースを見れば見るほど「知らない人のパーティに出ている」ような妙な疎外感に襲われる。もちろんこれっぽっちも仲間に入りたいとは思わないけど。


あと、今さら「額に汗しないとダメだ」って言われてもねェ。私も何千万も株にしちゃうのはどうかと思うけど、株が他のギャンブルと分けられている大きな点のひとつとして、「社会情勢を見て判断する」ということがある。
そして、世間の情勢を見て企画を立案して判断していくというところまでは、株の売買と他の会社でやってることってそうは違わないんじゃないか、というところが混乱のひとつ、でもあると思う。


まあそんなことはどうでもいいんだ。実にどうでもいい。