アメトーク〜3/21

ひな壇芸人特集」ということで、ゲストが土田晃之モンキッキーカンニング竹山、品川、庄司。
ひな壇芸人」とは、ひな暖のようなところにいろんな芸能人が座ってVTRなどにコメントする番組で、後列に座って前列の俳優や女優、大物タレントをフォローする役割の芸人のこと。
「品川の持ち込み企画」というテイだったが、この「ひな壇芸人」という言葉、「しりとり竜王戦」でほんこんが言っていたのを聞いたことがあり、本当にそういう業界用語があるのかもしれない。


番組は、そういう「ひな壇」のある番組において、「いかに裏の誘導役として番組を回すか」、「いかにカットされないで映るか」というノーハウが提示されていく。確かに品川や土田の言うほどには細かいところは見ていなかったが、だいたい大ざっぱにテレビを見て感じていた役割を、本人たちも自覚していてやっているというのがわかって面白かった。


前から感じていた土田のトーク力がいかんなく発揮されていたのも良かった。この人って、本人がヤンキーだかヤンキーの友人が多いだかで、「ヤンキー系の中に一人はいる、妙にトーク力のある人」といった印象だったのでそれが確認できて満足だ。


実はオタク系にはこういうたぐいのトーク力を持った人は、「語りたがり」の分母のわりには非常に少ないように思う(経験的にそう思う)。
ヤンキー系統でトークが面白い人は、自分自身が数奇な体験(補導されるなど)というネタを持っていることと、それとボクサーとかトラックアートとか、とつぜんそういう器用さを発揮するという意外性がこちらの記憶に強く残るということが理由なのだろう。


今回も、主に土田と品川の説明の面白さが引っ張っていた感が強い。継いでカンニング竹山がそれらをフォロー、モンキッキーが天然としていじられて庄司はそれらに大きくウケて場を盛り上げる、みたいに役割ができていた。


「内幕を提示して解体していく」というのは、80年代以降のテレビのひとつの方向性で、今回の「アメトーク」はまさにそんな感じだった。で、他のアメトークの回では番組を通してかなりストーリーをつくっている場合もあり、いかに現代の「虚実皮膜」の境界線のおとしどころがむずかしいかを物語っていると思う。いやホントに。


まあ、それが当たり前と思って育ってきた放送業界の人は何の屈託もなくやってるのかもしれないけどね。
何が言いたいかというと、ずーっと前「うたばん」でモーニング娘。がゲストのとき、石橋・中居がいないところで、娘。のメンバーたちが自分たちの「キャラ付け」について話し合うという回があり、そのあまりの80年代秋元チックな(秋元関係ないんだろうけど)「解体の仕方」に少しイタタと思ってしまってね。


確かに「キャラ付けしないと目立てない」っていうことを本人たちは思っていたかもしれないけど、ああいう提示の仕方は私はダサいと思うんですよね。80年代ならともかく「今さらかよ」という。
確かまだ石川梨華が卒業する前の話で、そんなこと思い出す必要ないんだけど、どうも「うたばん」の演出って鼻につくので。面白いときもあるけどね。