サッカーについて考える

ブログを巡回していて驚くのは「サッカーに興味ねえ、なんだあんなものァどーだこーだ」と書いているところが多いということだ。
いやまァ、自分が興味がないのに職場で、家庭で、あるいは飲みの席で、W杯だからってサッカー、サッカー、って話題にされて不愉快なことはわかりますよ。
「みんなも盛り上がっているから、おまえも盛り上がれ」って言われてムッとするのもわかる。


しかしですね、そういうことって他にもたくさんあるでしょ?
私はもっとずっとふだんからルサンチマンを抱えているので、サッカーでどーでこーで言われるのはそのワンオブゼムでしかないですよ。
W杯だからって、わざわざ拒否の文脈で書くことなんて、何もない。
(まあ、無理矢理話を合わせなくていい環境に、私が今現在いるから、っていうのはありますけどね。)


私、ずっと前勤めていた会社では、得意先の人とか出入りの業者とか、「どこの高校の出身かぜんぶ覚えろ」って上司から言われたよ。
高校野球の話題ができるからって。
もうそうなちゃったら拒否権もクソもないもん。


だいたい、接待ゴルフだって、強制力から言ったらサッカーのW杯見ることの比じゃないんじゃないかな?


あと、草野球もかなりしつこく誘われた。私、スポーツぜんぜんダメだったから丁重に断ってた。
それでビックリしたことがあって。
ある土曜日に会社の草野球の試合があって、その日は私とか他の若手をしつこく誘っていた上司が、家族サービスの用事で行けなかったんだよね。
上司が行かないなら、私が貴重な休みに慣れない草野球をやる理由はひとつもないから、安心して土日はゆっくり休んだんだけど、


そうしたら月曜日、みんなでタバコ吸って新聞読んでるスペースにやってきて、
「草野球、だれが来てた?」
って、チェックしてんだよ。
それで「だれそれがつき合いが悪い」とか、年がら年中言っている人だった。


だから、サッカー見るくらいなら何の苦痛も感じない。新聞見りゃ結果はわかるわけだし。
お祭りに水をさすのも気が引けるしね。


「だれでも盛り上がって当然」っていう雰囲気がイヤだっていう人もいるけど、
自分が知らず知らずのうちに「そちら側」に立っていることだって、どれくらい多いことか。


小さいことだと、無いか?「オタクはみんなガンダム好き」って決めつけたり、
おおみそかや正月に盛り上げを強制したり。


厳密に言うなら「オトコはみんな女が好き」っていうのだってアレだし、
もっと言うなら「オトコはみんな性欲がギンギン」というのも、淡泊な人はかなり抑圧受けてると思うよ。
同性愛というのは、ヘテロと対象物だと思われてるから自分を反転させて考えればいいわけだけど、
単に「性欲が薄い」とか「欲がない」っていうのは、あんがいコミニュケーションがキツいんだ。
それは「興味ある」と「興味ない」のとのギャップに近い気がする。


そういうことを、中田とかがもっと主張してくれればいいと思います。