今さら気づいた

ここの続き。


いろいろと寝っ転がって考えて、今さら気づいたんだけど、「名前を付ける」、「名称が生まれる」ということは、ものごとが認識されてものすごい勢いで広まるということなんだな。
で、名前が付けられる前はわかるもの同士で暗黙の了解みたいな感じで理解されていたから誤解もすごく少ないんだけど、
「名前」が出てきたとたんに「名前」だけが流通し、今度はその「名前」に意味付けがなされてくるから議論が絶えなくなるんだね。


まあそれが「萌え」というものだという話をしているんですけどね。


それと、古参オタクでは「萌え」という言葉に難色を示す人とまったく興味ない人と、積極的に乗っかる人がいて分かれますね。
それがまた若年層にとっては混乱の理由なんだろう。
でも、私が調査した中でも「萌え」を名称、概念ともに認めている人もいるし、
逆にまったく認めない人もいるね。
具体的には吾妻ひでおが「うつうつひでお日記」で「萌えなんて知らん」って言っていたけど、
逆に積極的にその言葉を使っている古い世代もいる。


あと、これは重要なんだけども古参のオタクの人で積極的に「萌え」的なものは昔からあったんだ、そういうものが好きだったんだ、って言葉で言う人が少ない。いてもあまり伝わってこない。
たとえばロリコンブームなんかでも別の文脈で語られたり、95年以降の萌えと直結して語られなかったりする。
大塚英志とか、別に心底ロリコンものが好きなわけじゃないと思うから、リビドーとかパッションで伝えているわけではないから、概念として分断されているように思われているのかもしれない。