花見の客

最近テレビでよくやる、「上野あたりで花見してハメをはずす困った人々」の映像。
ワイドショーやニュースの時間帯に流れたのをいくつか観たんだけど、
今回、なんかダメダメでしたね。
私、なぜかこれ毎年観るのが好きなんだけど、
まあ「警視庁24時」みたいのを観る感覚ですよね。


でも、今回は各局ダメ感が漂っていた。
あるいは、私自身、「観る側」の問題なのかもしれないけど、そこは掘り下げません。


まず撮る側が、期待する映像に合わせて撮ってるのがあまりにもミエミエすぎた。
とくにTBSの、お昼の福澤がやってたやつ。
「太鼓を叩いて大騒ぎ!」みたいなことを言っていたけど、
映っていたのは何となくふだんから音楽をやっている人たちっぽかった。
いや上野公園の花見で太鼓を叩いていいかどうかは議論の余地があるだろうが、
もう十数年前からカラオケセットを持ち込んで歌っている人などを、批判的でない文脈でテレビは映してきたのだから太鼓ごときでどうこうは言えないだろう。


それと、服を脱いで上半身ブラジャー一枚になっている女性というのが出てきたが、
よく観てみると何ていうの、水着じゃなくて、なんかダンサーが着るような衣装の一種だった。
「酔っぱらって興が乗ってきたから思わず脱いじゃった」っていうんじゃなくて、
その女性は最初っからその姿になる気でいたはず。


どうも撮りたい人と流される映像にギャップがあるように感じた。
まあ、私も公園という公共の場であまりに大騒ぎするのはどうかと思いますが、
こういうのってたやすく感情論に陥りやすいし、
もっともらしい理由を探し出せたとしてもそれは本当に「もっともらしい理由」でしかないから、個人的には「今の若者は行儀が悪くなった」とかそういう結論にしたくないんだよね。「公衆道徳」という観点で言えばそりゃ変わってきていると思いますけどね。