うたばん

ゲストはなっち。心理テストでさまざまな「腹の立つ女」を見せられてチェックするという内容だが、実質的には友近のミニコントを立て続けに見るという展開に。
見ていて思わず「すばらしい!」と言ってしまった。ほんの数分間で「計算高い女」や「自己中心的な女」などを演じるのにも感心したし、何より友近は、三十代の女性のかわいい部分というか、それは十代の頃のかわいさを残しているという意味じゃなくてね、三十代女性そのもののかわいさを体言できる人かもしれないと思わせるものがあって。


まあ他でも言及されてますが、基本的にテレビでの女芸人って、「ブサイク」、「独身」、「なりふりかまわない」っていう部分が多かった。それは裏返せば、女性の幸せの選択肢が実に少なかったことをも表していた。
そういう女芸人も今後とも保持されるべきだとは思うが、青木さやかもそうだけど友近は新しいところを切り開いてきている。


あと男女コンビ「南海キャンディーズ」にも、新しい男女漫才という意味で注目してます。


マンガで言うと、女芸人的スタンスはというと内田春菊からの系譜につらなってくらたまにいたる人々だと思うが、彼女たちは同性からの喝采がまずあった。同性の言えないことを代弁している部分があった。
それはそれでいいけど、テレビ芸って男女両方を相手にしないといけないから、女の芸人は男にも大いに共感できる弾を投げてくる。そこら辺が面白い。


男の場合もそう。80年代の漫才ブームでは、女性客が増えたり女性客から歓声(笑い声ではなく)があがってきたらもうダメだな、という意識が男側にはあった。
ウッチャンナンチャンも、人気上昇時代に「男の大学生を笑わせたい」って発言してた。当時、「男の大学生」というのは「笑いがわかる」という指標のひとつだった。
(実際、女の子支持の強かったグレチキは最悪に面白くなかった)


しかし、今でもライブに足を運んで若手を育ててるのは基本的に女の子なんじゃないかと思うけど、女の子に人気があるからってダメな芸人とはぜんぜんかぎらなくなってる。まあ逆にブサイクが微妙に排除される傾向はあると思うけど、なんかシーン全体が打たれ強くなっている気はする。

友近の感想ばかりになってしまったが、なっち。
今回、なっちの裏の顔が微妙に覗いてて面白かった。おそらく、今回出てきた女性像のすべての部分を持っているであろう安倍なっち。いいよなー。


「恋のテレフォンGOAL」も、あらためてホントすばらしいと思った。これ、23歳の女性がやっているということになぜみんなもっと驚かないのか。ある意味、その不可能を可能にした状態はあやや以上の奇跡だというのに。


だがまだCD買ってない。買おう。