うたばん〜モーニング娘。

飯田・矢口、そして石橋が回答者となって、残りのメンバーが出された問題に答えた、その回答のみを見て問題の方を当てるというクイズ。
基本的に、娘。が出演してないときもうたばんノリはあまり好きではなく、それは私がナカイくんがあまり好きではないというところによっています。石橋だけならまだ許す。


ですが、このクイズは企画としてよくできているよなぁ。アイディアのみで考えればカネもそんなにかからないし、定期的にできるし、さらに定期的にやる場合、それほど新しいアイディアを付け加えることもしなくていいし。
さらに言えば、他に大人数のグループが出てきたときにも使い回せるわけで、ハロモニ。でもやろうと思えばできるということを考えた場合、「やられたー」感がある。


……ということをふまえた上で、いつも思うがこの番組でのクイズ形式のもので娘。はボケすぎ。ありえないだろうミキティが「蜘蛛」と「蝶々」を間違えるなんてことは。まあ、こういうやりすぎ的なものをシレッと出してきてしまうところが「うたばん」流とも言える。


保田(続くジョンソン)に代わるキャラがいない、というところがここのところの問題だとは思いますが、まあ私としては、保田&ジョンソンに頼りすぎてたうたばんの方が悪いと思います。
なんだっけ、昔、娘。たちに「キャラとは」とか語らせてた回があった。あれなんかはもうホントに「うたばん」流というか80年代流というか、「うたばん的キャラいじり」が80年代的パロディなのにさらに「キャラとは」を本人たちに言及させるという、パロディのパロディ。そういう袋小路的な部分を開示して平気、っていのもうたばん流。なんかもう恥ずかしいよ。


実は音楽番組のようで音楽番組ではない、と言えばそれまでだけど、要するにそれまでの音楽番組にあった「曲の間のちょっとしたトーク」を極大化、肥大化させて価値を逆転させたところに「うたばん」の基本コンセプトがある。

ということで、歌とか音楽への信仰もないし、かといって「音楽」をとっぱずしてしまえるほど思いきった風でもない。音楽の価値が失われてしまった後の逆転によるトークや企画重視なので、すごいムリヤリ感がある。……から、もともとあんまり好きじゃないんです。
まあ、「後浦なつみ」に言いたいこと言えたのはこの番組の石橋だけじゃないかとも思うけど。
とくにH.P.オールスターズのとき。
あれは評価してますよ。よくぞツッこんでくれたと思うもん。


で、ネットで調べたらこの番組って96年10月からの放送なのか。90年代後半スタートですよ。そのわりに番組全体の雰囲気がものすごい80年代後半。10年昔(今からだと20年)の雰囲気。
極端な話、81年に最高視聴率を取ったという「ザ・ベストテン」が80年代前半、「うたばん」が80年代後半じゃないけど80年代後半の時代の雰囲気を表していた、って考えればある種の目安にはなるな。