はねとび〜後藤真希

しまった、うっかり見るのを忘れた。
というわけで(?)、ゴマキをきっかけにしてはねとびのことを書こうと思う。
これは好みの問題でしかないと思うけど、昔からどうもこの番組にはなじめず、テレビお笑いブーム以前からこの番組はあったと思うが、毎週楽しみに見るという感じではなかった(むしろ、出演者の才能は後のテレビにおけるネタブームで知ったという要素が私には強い)。


なんでなじめなかったかというと、これはもうコント台本の「色」になじめなかったと書くほかない。
現在はどうか知らないけど、数年前にこの番組を見たときには、全体を覆う「微妙にイヤな空気を『笑い』と判断して視聴者側に振り向ける」ようなコントが多かったように思う。


たとえば、「DV」を題材としたコントで、ある夫婦(妻の方は虻川)が食卓で話し合っている際、夫(だれだったか忘れた)の妻に対する暴力がどんどん加速していき、最終的にはビール瓶でブン殴ったりする、というやつがあった。
これ、虻川のブスキャラとしての微妙さと、はねとびメンバーのチーマー的たたずまい(おっさんの私から見れば)で、最悪にイヤな空気を醸し出していたと思う。
「人をばんばんはっ倒す」ことによる笑いというのは、どこかで観客も嗜虐的な気分になるような人選がなされなければならないと思うのだが、虻川は微妙すぎる。
が、送り手の判断としては「笑い」の方にカウントしてる。


そういうのについていけなかったというのはある(まあ、そういうのばかりじゃなかったとは思うが)。


逆に考えると、通常とは違うおとしどころを求めていたという点においてこの番組の先進性があったのかもしれないが、もうわからない。すべては忘却の彼方。