パチじゃないのにパチアニメ

うわー、ざっと巡回してもネット上には悲惨なことしかないよ。
例の列車事故の件は、こういう事件のマスコミ報道の悪い意味での手際のパターンを見せつけてくれるし、
「席をゆずらなかった若者」の話は深刻な世代断絶や団塊の世代以上の人々への突き上げなど、一言では語れない問題を含んでいると思うし、
どうせ六期メンの顔と名前を自分の娘に聞いて確かめているような、何も知らない梨本が矢口脱退についてコメントしてるし、


この世は闇だな。本当に闇だ。深刻に闇なんだ。
さて、こういうときはネタ探しにかぎるのだが、「ネタ探し」そのものもいわゆるニュースサイトに還元され、私のような人間の出る幕すらない。
嗚呼、ヌルい時代は良かったなあ。マーシーマーシー、あんたの時代は良かった。男はみんな新島に行けば良かった。新島に行けば、できる、そう信じてた。


さて、タイムボカンのことを漠然と思い出していたら記憶の底から出てきたのが「とびだせ! マシーン飛竜」というレースアニメである。
主人公と敵チームが追いかけっこを繰り広げるところなんかはまんまタイムボカンシリーズなのだが、コレがまた子供心になんか触れちゃいけないような、電気グルーヴの話をしているときに宇宙犬の話はしちゃいけないような気分にさせられた。


帰ってきたケロット探偵局ケロットパンチのミーティングルーム)の118番によると、同作は昭和52年(1977年)に東映タツノコプロの共同制作で作られたレーシング・ギャグアニメだそう。
キャラデザが同じということは天野サンがやってたのかな?
要するにタイムボカンとしては番外扱いみたいな感じだと思う。


こういう、別に盗んだわけじゃなくて原作者やスタッフが共通しているのにパチ感が漂うアニメというのはいくつか存在する。
鉄腕アトムそっくりな「ジェッターマルス」は有名だが、他にも、
サイボーグ009」にそっくりな「氷河戦士ガイスラッガー」とか、
デザインだけマジンガーを彷彿とさせる「サイコアーマーゴーバリアン」とか、
特撮では「がんばれ! ロボコン」そっくりな「ロボット110番」や「ロボット8ちゃん」なんかがある。
「ロボット110番」や「8ちゃん」の流れなどは、シリーズ化していけば戦隊もののように違和感がなかったのだろうが、単発でポツリポツリとやられると強烈なパチ感を醸し出す。


こうして見てみると当然ながら、プロダクション制で作品を量産しているところが、人気作品のコンセプトを援用し、しかも人気面でオリジナルを越えられないのでパチ化してしまうようである。


それにしても、決して熱心な視聴者ではなかった私も感じる、これらの作品群の強烈なムズがゆさはどうだ。景気の話に終始するのは情けないが、やっぱり好景気だったからこそのタマ不足、タマ不足ゆえのコンセプトの流用なのだ、と思う。
今、こういうのあんまりないもんね。