ゲンセキ〜5/19

中山功太
DJモンブラン「体育教師の、卒業の決まった担当クラスへの最後の挨拶。」
R-1ぐらんぷりで見た「30過ぎたニートの居酒屋での会話」を、ナレーションで「DJモンブランがつっこむ」という形式の別バージョン。
ああ、なるほどこうなるわけか。やっぱり2、3本続けてみないとわからないですねえ。
R-1のときはまったくの初見でとまどったけど、コレは最初からパターンを知っているのでもっと楽しめた。


ただし、この人がいったいどの程度対象を突き放すのかの距離感みたいなものがいまだにつかめないことも確かだなあ。こういう人物観察ものって、どこかに対象に対して愛がないとテレビでは受けにくいのではないかと思うので。
劇団ひとりが、「中国人の事務員だか用務員だかが、教師の休講を知らせにクラスにやってきて、そのついでに自分の日本人感などの恨み辛みを生徒に講義しはじめてしまう」というかなりギリギリなネタをやったのをテレビで見たことがある。このときに、「そうとうキツい人だなあ」と思ってたけど、最近やってる「ラーメン屋でバイトしてるホスト」とかを見てると、ああ、この人役柄に入り込むのが好きで、別に叩きたいわけじゃないんだと思えてきて、一人芝居系の人はその辺の振り幅をどうするかの見きわめがテレビでは必要になってくると思う。


ラバーガール
コント。「犬をつかまえてくれ」→「おまえはツッコミができる」。
一貫したストーリーはないけど、よく練習しているような感じはした(逆に言うと、「練習してるなあ」と思わせてしまう、ということなんだけど)。後半の展開からグンとよくなった感じ。
推薦者の人力舎副社長は、「お笑いスクールはいいビジネス」と言いきったりと、いかにもギョーカイの人、って感じだけどギャグまで昇華しないこういう中途半端発言をする人が、80年代以降ホント増えたよなー。


で、投票でいい方がもう一本オンエア、ということで、
中山功太
ネズミ講の説明会で説明する人。」
これはDJモンブランのツッコミが入らない、言ってみれば普通の一人コント。
だけど、これ今まで私が見た三本のネタの中でいちばん感心したわあ。
ちゃんと、単なる人物観察じゃなくて、私が「こうした方がいいのに」と思っていた「リアル描写だけではない飛躍」(「中尾彬江守徹に月200万渡してる」など)も入っていたし、キャラクターそのものの愛嬌もそなわっていたし。
R-1でこれやればよかったのに、とすら思ったけど、これは想像にすぎませんがヒロシが定番ネタをやらなかったのとは逆に、「DJモンブラン」を定着させたかったのかもしれないなあ、とは思った。