セイザーX

特撮ドラマ。16話くらい録画し続けていて1話も見ていなかったので、すごい勢いで流し見する。
まあ「ジャスティライザー」よりはいいかな……と思うが、最近の特撮ものにありがちな「潜在能力はあるが、経験不足のはねっかえり少年」という主人公の設定はかなり食傷気味。
マジレンも広い意味でそうだし、その前のデカレンも多少そうだったし、ブレイドもそうだったし、リュウケンドーもそうだ。


ただ、こういうのって時代が要請するものだから個人がジタバタしてもパラダイム変換が起こるまで待つしかないという気もする。
キャラや設定の類似って、とくに「わかりやすさ」を求める子供向けには避けがたいものだから。
ツンデレ」なんかも同じことが言えるけど。


「まだおまえを仲間と認めたわけじゃない」的な、クール男性キャラが出てくるところもハリケン、デカレンリュウケンドーなどと同じ。
しかし、ここに特筆すべき面白いことがひとつだけあって、このキャラ(アドという名前らしい)は、「自分たちの星は宇宙のリーダーで、常に秩序を保たなければならない」と思っている星出身の、未来から来た宇宙人である。


要するに「強いアメリカ」、「世界の警察としてのアメリカ」を信じるアメリカ人、みたいな設定なんだよね。
しかも、「戦いの連鎖を止める」という言葉も出てくる。
こういうのは、アメリカのスーパーヒーロー映画ではあまりない気がする。
グランセイザー」は、終盤にやはり「戦いは戦いで終わらない」みたいなテーマを持ってきていたと思うけど、「セイザーX」も多少そういうことがテーマになっていくのかもしれん。


ヒロインは、主人公を導いてやる側の人間で戦士としては先輩格、上から主人公を見てるという点でイマ風。
隊長を父のように慕うという素直さも描いて、小生意気さを削減させている。
しかし、なぜか色気があんまりないコだよなあ。