小劇場系の芝居とテレビのお笑い

ここの続き。
かなり舌足らずだったので、思うところを書きたいと思います。
間違っていたらご指摘お願いします。


私は、現状の若手芸人の大半はダウンタウン以降の「シュール」を経て存在していると思っています。
これを言葉で説明するのはむずかしいんですけどね。
「何をもってシュールギャグとするのか」とか言いだしたら、まったくそっち方面のことをやっていない人というのは昔からまずいないわけで。


ですが、テレビの状況としては、まず景山民夫かなんかがモンティ・パイソンの影響下というかパクリというか、そういうのを80年代にやたらやっていまして(同時期にはラジオで「コサキン」が始まっていたりもしてるんですが)。
その後に宮沢章夫とか三木聡とかが、いとうせいこうとか竹中直人なんかと、シュールとしかいいようのない番組を深夜枠でやります。


逆に言ったらそれくらいしかそういうものはテレビではなかったわけで。


で、「夢で逢えたら」でもシュールネタというのはありましたが、「ごっつ」でひとつの頂点に達したと思っています。
「ロケット双子ババア」とか「とかげのおっさん」とかはその頂点であると。


言葉足らずだったのは、「小劇場系」と大ざっぱにくくってしまったことで、
プラン9の「サークルS」に限っていいますと、モンティ・パイソン的シュールを経ないでもこういう作品はできたとは思います(見たことないんですが新感線とかにそういうのが多いらしい)。
途中でどんでん返しがあったりするのも、なんかそういう常道が小劇場系の芝居においてあるらしいんですよ。
逆に言えば宮沢章夫とかケラとかがやってきた芝居には、そういうのはあんまりない気がします。


だから、正確に言えばプラン9が、ダウンタウンがコントでやってきたことの直系に位置するかというのはあやしい部分もあるんですが、
千原兄弟のビデオを見ると、やっぱり彼らはどっかで「ごっつ」っぽいものを目指しているのでは、という気がしてまして、プラン9が千原の後に出てきたとすると、
仮説としては、やはりダウンタウンの大ブレイクがなければ、ここまで思いきって小劇場のテイストを持った芝居にシフトしたお笑いはできなかったのではないか、というのはプラン9に思うということです。


もっとも、吉本も幅が広くなりすぎてよくわかんないところがあって、
私、インパルスって最初「タイタン」の芸人だと思い込んでましたからね。
そういう系譜っていうのは私自身、調べないと簡単には言えないだろうという気持ちはあります。