リボンの騎士 ザ・ミュージカル〜8/19昼

於:新宿コマ劇場
あややフランツが観たくて3回目の鑑賞。
「魂」を持った吉澤がつんのめりそうになる、高橋が青いドレスでの登場時、どこかに服がひっかかる、などのハプニングはあれどやっぱり100回同じことをやれって言われて100回できるというところまで持ってっているな、と感じ、つくづくすごいと再認識。


あややフランツ。手塚治虫のフランツにはいちばん近いんじゃないかな? と思った。
歌い方はあやや節、ですかねえ? あるいは多少男っぽくしようとしていたか? については、一緒に観ていた人と意見が分かれた。
ただ、「今まで恋をしたことのない王子が、素性の知れない謎の姫になぜか恋してしまう」というリアリティは、他の二人に比べると若干なかったかな、という気はする。
何というか比較的落ち着いた男前、というか。
兵を集めたら、何の躊躇もなく進撃してシルバーランドを滅ぼしそうな印象というか。


あややの、他の恋愛モノって映画や舞台であったかどうか知りませんが、何というか自我が他人によってゆさぶられる、というのが恋愛だとすると、あややの私生活とは無関係に、単純に見た目だけということで言えばちょっと「孤高」すぎる感じかなと。
歌はさすがにあぶなげなかったですけどね。


運命に翻弄されるというより、自分でどんどん切り開いていっちゃいそうというか。


石川の牢番ピエールは2回目の鑑賞。役づくり的にはフランツとあまり変わりないように思えるけど、石川が今回の演出で演じる役はみんな、何かとても瑞々しい青年像、が描き出されている。
これ、石川の資質なのかそういうのを演出家が狙っているかはわかりませんけどね。でもたぶん前者だと思う。


えーあと今まで描いてなかった藤本ヘケートについて。
厳密に台本を読んだわけじゃないんですが、印象としてはヘケートは、「魂が欲しい」という欲望はセリフで言うんだけど、「なぜ魂が欲しいのか」はほとんど歌で表現するんですよね。
それと歌のからみが他の人と合わせて、ってのが印象に残る。大臣と一緒に歌ったり、クライマックスで「よ〜みがえれ、よ〜みがえれ」という歌に自分の歌を重ねていったりとかね。


んだからハロプロメンバー全体で、安定感を醸し出しているのは藤本じゃないですかね。「安定感をつくり出してる」存在の表が吉澤で、裏が藤本、っていう印象がありました。
あとハマリ役すぎて感想が書きにくいというのがあるけど、他のメンバーのように現世(?)では「魔女」という役しかないから、その点では印象を残しますね。