「面白漫画倶楽部」無事終了その1

9月16日(土)
面白漫画倶楽部
12:00開場12:30開演(昼間です)
・場所:新宿ロフトプラスワン
■内容:世の中に存在する面白い漫画・表現の独特の漫画を、商業誌/同人誌、オタク/サブカルを問わずに紹介するイベントです。

#ある意味伝説の自主制作マンガ作家・木持隆司氏(木持アート出版)のゲスト参加が決定しました! イベントでは木持アート出版の世界について語り、また作者ご本人からお話をうかがいたいと思います。

■出演:江戸栖方(萌え萌え同人誌ナイト☆主催)、かに三匹、KRONOS、成田優介JJポリマー)、新田五郎(ふぬけ共和国)、バッドガイナベ、ヒライ&スーパーログ(エレクチオン ナウ!)(表記アイウエオ順)

上記のようなイベントが開催されたわけです。
目玉ゲストである、木持隆司さんが親戚の葬儀で来れなくなるという大ハプニングがあったものの、お客さんの集まり具合、返ってきたアンケート、ネット上での感想などを見るとおおむね好評だったようで良かった良かった。
以下、感想。


・オープニング(つかみ)
バッドガイ・ナベさん&かに三匹さんによる、「このイベントはこういう主旨のものなんだよ」というのをわかってもらうためのつかみのコーナー。
再開された「女犯坊」や「学校の怪談」のトイレ特集、踊りながらビラを配る人のマンガ、韓国だかどこだかの海賊版修羅の門」などを次から次へと紹介。
「つかみ」っていうから10分程度、自己紹介程度のコーナーかと勝手に思い込んでいたらきっちり独立したコーナーでした。面白かったです。
客席で見てはいませんがお客さんがあったまってきた……と思う。


・第一部 エレクチオン ナウ!の小池一夫研究
ヒライ氏&スーパーログ氏のユニット・エレクチオン ナウ!による小池一夫紹介。
パソコンに画像を取り込んで、次々に見せていくという形式。
いつぞやの「ダムまつり」でも、壇上の人はダム写真はすべてパソコンに取り込んだ状態で見せていましたが、そろそろこういう時代か……という本題とは別の感慨があったりした。と学会でも発表にパソコンを使う人は増えてきてますしねえ。


とにかく見せ方やツッコミの入れ方がうまい。勉強になりました。見せどころだけを取り込んでおく、というのは長編の多い小池マンガではいい手法ですね。さらに、感覚を共有した二人のツッコミの面白さというか。一種のコンビ芸になってました。
小池劇画を、知らない人がとまどわない順番に紹介していくという方法も良し。


・第二部 木持アート出版の世界
私の出させてもらったコーナー。とにかく出る前に感覚が掴めず、あらゆることをシミュレーションしすぎて「シミュレーション疲れ」のような状態でのぞみました。
壇上に上がって、何となく「空気」を感じて、後はお客さんの反応や壇上のみなさんの反応を見ての解説でした。
何というのかな、一度「この素晴らしい作品を解説しよう!」という感覚にスイッチが入ったら、後はノンストップで最後まで行けました。
とにかく木持さんの作品は、読んだときのインパクトを表現するのがむずかしいんですよ。
いろいろと味わっていると伝わるものも伝わらないという微妙な感じになってしまうので、ああいう感じで異論は出るかもしれませんがとにかく1時間、突っ走りました。
木持作品を初めて見る成田優介さん、知っているナベさん、かに三匹さんのツッコミのおかげで、読者目線になれたかなあ、とも思っております。


・第三部その1:香港マンガ特集
ゲストにKRONOS氏を迎えて香港の「ウルトラマン・ティガ」のマンガ、なんかやんごとなき方が筋肉ムキムキになるマンガ、おしゃれなパラパラマンガ(パラパラすると動くマンガではなくで踊りの「パラパラ」のマンガ)などの紹介。
とにかくこの「ティガ」のマンガを掲載しなかった特撮エースは、本当に悔やんだ方がいいと思います。
日本、アメリカのマンガの要素を取り入れた武侠マンガの方法論で描いた「ティガ」は、ぜったい日本マンガに衝撃を与えたと思いますよ。


・第三部その2:怪奇+エロ漫画特集
ゲストの江戸栖方氏による怪奇+エロ漫画特集。
70〜80年代怪奇マンガや、そのマンガの作者が描いたエロマンガなどを次々と見せていく江戸さん。
まあ正直、本当にこの人の古本マンガコレクションのポテンシャルはすごすぎなんです。
私とほぼ同世代だと思いますが、「南波健二」のマンガを買おうっていう人自体ほとんどいないですからね。
印象に残っているのは、投げっぱなしな怪奇マンガ、80年代臭プンプンのエロマンガ、ハガキのやりとりで四人の若者が麻雀をやろうとするマンガ(これはマジで傑作の予感あり)などなど。
しゃべりも慣れていて堂々としてましたね。


最後はかに三匹さんのプレゼントコーナーでシメ。


約3時間半くらいのイベントは終了。いやはやここまで濃い、マンガ関係のイベントはここんところ無かったのではないか? というくらいのものでしたよ。はい。