自分だけ楽しい世界その2

あったわ、ドラマ版「翔んだカップル」のエンディング!
当然ながら個人のビデオの占有率、「何を残すか」という選択肢などによって80年代中盤から前半の画像というのは持っている人がグンと減る。
人間、アーカイヴされているものしか記憶に残さないから、残っているものは何度も何度も反復され、残らないものはすっぱりと忘れ去られてしまう。
ドラマ版「翔んだカップル」は、確か「ドラマに初めて(に近い感じで)NG集を導入した」作品らしい。実際、毎週番組の最後にはNGシーンが付いていた。「初めて導入した」というのは「アイドル工学」という本の受け売り。
勘としては、それ以前にまったく「NGを放送する」ことが無かったかどうかはあやしいと思っている。海外にはすでにあったかもしれないし、そこのところはよくわからない。


それよりもこのドラマが重要なのは、エンディングだけを観てもわかるように原作の深刻さはどこへやら、キャラクターが突然変身したり変装したり、夢の世界へ入ったりといったコント的な演出がされていたことだ。
コントとドラマとの融合ということでは、この後学園ドラマと歌謡バラエティを融合したアイドル中心の番組などが(主にテレビ東京などで)量産されるのだが、本作は軸足はあくまでも「ドラマ」にあったことに注目されたい。
なお、30分番組だったが、最近特撮ものと昼ドラ以外では30分もののドラマってあったっけ? とにかく、スタジオ撮影まるわかり、フィルムのドラマが中心だったのに画面がビデオっぽい、内容がコントっぽい、アイドルを数名起用、という誤解をおそれずに言えば泡沫な感じがものすごく好きだった。
なお記憶だけをたどるとこの後「翔んだライバル」、「翔んだパープリン」とシリーズは続く。「翔んだライバル」は、ヒロインの姉が物語終盤、交通事故で死んでから突然シリアス展開になるという謎の話、「翔んだパープリン」は女教師と生徒の恋愛を描いたコメディだがタイトルどおり所ジョージが重要な役割を演じ……ていたと思うが忘れた。
それと局や制作会社が同じかどうか調べていないが「さよなら三角」も似たテイストのドラマで、エロのかたまりみたいに思われている武田久美子は当時ロリータ・アイドルであった。主題歌は驚愕のオンチ歌謡、♪ともだちも、あきれ、て、る♪