カンヌのたけしを擁護してみる

「ちょんまげじゃ、ガイジンはギャグだと受け取らないんじゃないか」という意見をワイドショーやネットでチラチラ見かけるが、
もともとたけしは、いつだったかドイツに行ったときだったか? 「今度はイタリア抜きでやろうぜ」とか言ってはずしたとかはずしてないとか言ったこともある人なので、今さらうけるもうけないもないのではないかと思った。


それともうひとつ、みんな誤解していることに「たけしのナンセンスギャグ」がある。
たけし=毒舌、というイメージがあまりに付いてしまったがために、たとえば東国原知事がどっかにでてきてどっかでなんかしたときに(ああ、ぜんぶ忘れたよ!)、たけしが森進一のものまねで「こんばんは、森喜郎」ですと言って、ドッチラケになってしまったのだ(いやその場ではみんな笑ってたかもしれんけどね。そんな現場のことはわからんよ)。


しかし、同じことを間寛平がやっていたら、まだみんなギャグとして理解したのではないか? と思う。
だけどまあ、自分のイメージづくりとして「ナンセンスギャグが好き」というのを捨て去ったのはたけしの戦略であり自己責任だとも言えるから、仕方ないのかもしれない。


自分の思い込みだと、むかしの東京漫才にあったホラ話的ナンセンスは、ダウンタウン以降の芸人があまりも「シュール」をテレビ向きに食べやすく提示することに成功したために、そっちに統合されてしまいそっちが「正解」になってしまった。逆に言えばそれ以外の「ホラ話」は受け入れられづらくなってしまった。


話を戻すと、たけしの仮装に「正解」があったとすれば「日本髪のかつらに白衣」だろう。一時期、なぜかあのスタイルでよく司会などをやっていたっけ。