鳥居みゆき考
今さらですが動画を貼ってみました。
私、鳥居みゆきの「マサコ」を初めて観たとき、外見の危なさとは裏腹に、「五番アイア〜ン」とか、考えないとできないネタだなあと思った。考えないと、っていうかわりとダジャレとか、理に落ちてるネタでしょ。「バッティングセンターでウグイス嬢」とか。
本当の意味でのメチャクチャではないよね。それは別にいいことだと思うんだけど。
で、HGが出てきたときに、本当に「いったいこいつは何なんだ!?」っていう衝撃があって、徐々に正体があきらかになっていったという経緯があったように記憶している。
けれども鳥居みゆきの場合は、この「マサコ」といういちばん話題になっているネタの中に、すでに「自分は本当の意味で狂った人間ではない」という要素がパッケージングされてるんですよね。
ネタが理に落ちてるとかそういう意味で。
こういうことは、ピン芸人流行りの今のテレビではものすごく強いと思います。
それともうひとつ思ったのは、あくまで結果的にだけれど、鳥居みゆき自身がいわゆる「地下芸人」の構造をバクロしちゃっているということ。
たぶん、鳥居みゆき以上にわけのわからない芸人は、テレビに出れない。
かといって、壊れた系統の地下芸人でも、鳥居みゆき以下のテンションでは、やはり負けてしまうでしょう。
だから、もしかしたら鳥居みゆきって現状の、テレビにおけるピン芸人ブームにとどめをさす存在になるかもしれないですね。
「女芸人」という観点から見ると、
もう「顔はかわいいけどメチャクチャやる子」という席は、テレビ界では鳥居みゆき一人が埋めてしまうと思います。
ただ、ネックは他の芸人とからめるかどうかで、
今のところ、カンニング竹山といちばん手が合っているように思えますね。
竹山が「保護者」、「後見人」みたいなかたちで付き添っていれば、「さんま御殿」にもすぐに出れるんじゃないでしょうか。
あと、コンビの実現性はまったくないけど小堺一機とかいいかもしれない。
ソフトな人が、そっと見守るみたいな感じの方がいい気がするんですよね。この人の場合。
「おまえ、理解できない!」みたいに突き放すと、ダメなんじゃないかと思う。
それと、身長が170センチあるんだってね。鳥居みゆきは。
これもプラスに働いていくと思います。
あと、ぜんぜん関係ないけどネタをトチっているときのにしおかすみこはキュートで、
「顔がけっこうきれいだけどバカなことをやっている女芸人」をキュートだと感じてしまうとそれはそのジャンル自体の終局、というような気もしていて、動向がいろいろ気になるところです。