「恋のテレフォンGOAL」
- アーティスト: 安倍なつみ,つんく,高橋諭一,中野定博
- 出版社/メーカー: hachama
- 発売日: 2004/08/11
- メディア: CD
- クリック: 10回
- この商品を含むブログ (32件) を見る
いい方に違う。これは私にとってはめずらしい。
「あややのボツ曲」というイメージも払拭された。個人的にはあややより好き。
「23歳の歌う曲か?」などと言われているが、考えてもみてほしい。23歳の今だからこそ意味があるということを。
「モーニング娘。」の象徴であったなっち。さまざまな戦略から、娘。在籍時はソロのチャンスを逃してきた。「さまざまな戦略」といっても、それはけっきょくはなっちが「娘。」を体現していたことを意味する。
「娘。」から離れた今、初めてこの歌が歌える。この脳天気で、カマトトで、付け焼き刃につくったっぽい歌が。昔だったら、背負っているものが大きすぎて歌えない。
歴史にifはないが、もし何らかのかたちでなっちが3年前にすでにソロだったら、この歌を歌っていたかもしれない。「娘。」が、四期を加入させる前に解散していたとしたらありえる話だ。
しかし、それはしょせんシミュレーション、架空戦記のようなもの。
そして、23歳の安倍なつみがその架空戦記を現在、成り立たせている。そのすごさ、というかドラマ。
この曲では、それを堪能すべきだ。
CDのケースを開いて、何というのかわからんがCDそのものにされたプリントを見て思わずハタと膝をうってしまった。
マジックで殴り書きされたような「な」の文字が大きく印刷されている。
このええかげんな「な」の一文字が、この曲のコンセプトをほぼすべて表している。
そうか、この路線もアリなんだ、やっていいんだという「な」マーク。
いくらなっちといえど、コレは24歳ではできないだろう。
しかし、23歳ではできるのだ。それはある意味、奇跡です。
それともうひとつ。確かに、曲自体はやっつけ感が漂う。
しかし、話は飛躍するが個人的感触としては、今までの小倉優子の曲がぜんぶダメに思えて。
小倉優子にこのレベルの曲が来ていれば……とつい思ってしまう。
逆にいうとゆうこりん側には、ハロプロのやっつけ系の曲ですら来ていないということだ。
好きな人には悪いけど。
今度は小西康陽がなんかやると聞いたので、今度こそゆうこりん勝負かと思うのだが……。
何にしろ、実は「恋のテレフォンGOAL」のなっちは私が一度は見たいなっちだった。
だから、この曲にかぎり、売れなくても私だけが楽しければいいや、とか思ってしまった。