劇団健康「トーキョーあたり」〜8/18

http://www.sillywalk.com/nylon/part-time/0505_8.html#kenko


於:本多劇場
ネットで調べたら、ケラの芝居って「ドント・トラスト・オーバー30」が2003年の5月で、それ以来見てなかった。まるまる1年? いや2年か? 見ていなかったんだなあ。
それだけまあ……「ドント・トラスト・オーバー30」は「う〜ん」な出来だったと思うんだけど、ひさしぶりにケラの芝居を見たらやっぱり面白かったわ。


障害者ネタがあるんだよね。知的障害者が喫茶店に入ってきてしまって、みんな「自分はあの人に対してひどいことをしている、と他の人に見られたらどうしよう」ってものすごくビビるという。あるいは内面で「ああ、面倒くさいな」って思う自分にまたビビってみたりと。
すごいね、これは社会風刺でしょうホントに。まず地上波ではできないし、いかにテレビ以外のものが「地上波的」に整えられてしまっているかというのがこのくだりでわかってしまう。いや他にも世間的なタブーを描いたものはたくさんあるけど、全体的に明るい、バカバカしい雰囲気で通していくから余計にドキッとする。
ああ、これをやるんだというのがねえ、やっぱり何でも見てみるもんだな、と。


私は十数年前の「健康」を見たことはないです。でも同じケラ演出でも、ナイロン以上にトータル的には無意味、バカバカしさを狙っていて、やっぱり無意味というのはいいものだと思った。


それと、よくケラの芝居には自己言及的というか自虐的に、自分の芝居は「長い」とか「公演やりすぎ」とか、他の劇団をいじってみたりとかするんだけど、オープニングには大爆笑してしまいました。なんかそれがらみのパロディでね。あれやられたらツカミはOKだねえ。


そういえば一時期の、奥菜恵のケラとか松尾スズキ(だっけ?)の芝居に出てみたりというそっち方面への色気というのは何だったんだろう。いや今でもそういうことやってるのかもしれませんが。てきとう書いてスミマセン。


やっぱり「笑い」に通じる無意味というのは奥が深いよ。ほとんど修行だね。人生の修行。