恋愛評論家・ゴボ美

グベ川ゴボ美は、恋愛評論家である。
「愛の死の谷はウホッホ探検隊ムベンベを追え」という恋愛小説で、グッドデザイン賞を受賞。
その後はエッセイストに転身、現在では「恋愛評論家」という肩書きでテレビでコメンテーターなどをやっている。


しかし、人間どこに災難があるかわからない。
「男と女は先はどうなるかわからない」と言うところを、
「この番組のプロデューサー、死ね」と言ってしまったことで芸能界を干されてしまう。


仕方がないので、ピンポン玉をウミガメの卵だと偽って販売していたところを捕まりそうになり、
命からがら逃げたところは都会の生活がイヤになった人々が山奥に住むコミューンであった。


ただでさえみえっぱりでブスのゴボ美は、それまで平和だったコミューンの人々にもめごとを持ち込むことになり、
最終的にはクマと間違われて猟銃で射殺される。


死後、その数奇な運命がドラマ化されるものの、恐ろしいまでの低視聴率で、
プロデューサーは責任を取って自殺。
このプロデューサーは、ゴボ美を干したプロデューサーとはまったくの別人であった。


ドラマのグベ川ゴボ美役を演じたのがドンドコ・ドドン子という女優。
その夫が、ブベブベ・ブベ太郎というプロゴルファー。
彼の親友が、ダダンビ・ダビ之助というムード歌謡の歌手で、
彼の住んでいる家の大家がゴビバビ・プポ彦という中年男。
彼の娘がマミマミ・マミ〜ンというダンサーで、
彼女のよく行くレストランのシェフがズビリビリ・ビバリーヒルズ青春太郎という人。


そして、


彼の、


息子が、


翼くん(3歳)。


名前が普通なので、モピッチョ・ムフルフスキーに改名する予定だという。
(完)