キレイ系オタクの雑誌って何だ

キレイ系オタクの雑誌・Beth
すこやか日記にて知る。

雑誌「Beth」に載っている情報は、Bethというひとりの女の子が
好きなものばかりを集めています。そんな彼女のプロフィールは

名前 Beth

年齢 21歳
特徴 アメリカ人キレイ系オタク
住所 ロス在住
職業 大学生
趣味 漫画が大好き、日本のことなら何でも興味アリ


うわーすげー。「オタクエリート」の次は「キレイ系オタク」と来たね。
しかもイメージキャラクターがアメリカ人とは……。


でもまあ、ここで古参オタク的な苦言とか呈してもしょうがないと思う。
みんな、野茂やイチローが世界に通用すると思って喜んだじゃん。
だからあんまり文句言うのも逆にダサいかな、と思うんだけど、


ここで言う「キレイ系オタク」って、要するに「サブカル」ってコトだよね。
サブカル」って言葉がダサいから、迂遠な手続きをとって所定のところに到達する、みたいな。


だから、逆に言うと「サブカルは死なず」ってことだとも思うんだよね。
しかも女の子向けの雑誌というのが興味深い。


以前、「サブカルとオタクの違いは、サブカルには社会変革の意志があるかどうかだ」って書いて、
理解されなくて、
まあハッキリ言って新左翼的な空気を持っているかどうかだっていうことだったんだけど、
ちょっと抽象的に書いたらまったくトンチンカンなレスがかえってきてて(文中リンクだったかな? 忘れた)、
「ああ、今の若い人は新左翼的な雰囲気というものをまず知らないんだ」と思った。


でも結果的には物事の半分しか表せていなかったと思う。
だって女の子は「社会変革」とか考えないでしょあんまり。
やっぱりオシャレなものが好きだと思うんだよね。
じゃあ「オシャレ」って何かということなんだけど、
アメリカ人」っていう単語が入ってくるということは、やはり日本人の「オシャレ」は、
ペリー来航以来、そんなに種類があるわけじゃなくて、
さらに「西洋モノ」はやっぱり強いということですよね。


で、「西洋だから」っていうことは「東洋じゃダメなのか」ってコトじゃなくて、
たぶん「オシャレ」というのは、近代以降は何か日常の手続きを断ち切ったところから出発しないとあり得ないものなんじゃないか、と思った。


近代以前のことは生まれてないからわからんけど、
着物来たり日本髪結ったりというのも、昭和30年代終わりくらいからもう日常的なものではなくなったからして、そういう意味では「舶来モノ」と同じとまではいかずとも、かなり近いところまで非日常なものになっていたわけで。


それで、「オシャレなものを舶来モノとするのはけしからん」と脊髄反射的に思ってしまうのは、
もしかしたら男性というかオッサン的な発想であって、
若い女の子としては、西洋/地に足のついたもの、という区別は無いんじゃないかと思う。


まあでも話を戻すけど、
やっぱり「サブカル」って社会変革的なニオイがないと大復活はしないと思うんだ。
新左翼的考え→現代思想ブーム→ポストモダンとか何とか、っていう流れがあると思うんだけど、
やっぱり弱いと思うんだよね。


かといって何か大文字の論理が大手を振るとも思えないんだけど、
しかしやっぱり「サブカル」って潜在的な需要はあるのかも、と。