退屈という精神病〜チャチャ入れの問題

たとえば、古いものを持ち出してきて評価する場合、「笑い」にポイントを絞らなければ、そもそも企画自体が通らない、ということがあったらしい。
80〜90年代に出た特撮解説本で、ひたすらに笑えるところばかりを探してあげつらっているものがあると聞くが、
しかし、まともな企画が通らないために「ギャグ」としてでも流通させたい、という情勢判断があったということも聞く。


そういうものごとの順序を抜きにしては、いまだに、60〜70年代の、しかも現在シネマヴェーラで上映されているような、「怪談」とも「ミステリ映画」とも分類しがたいような作品群は、語れないところはあると思う。


そういうことをこうやってつらつら書いている自分が、ものすごくイヤだったりする。


IT社長になって銀座で寿司を食いまくり、旅館を借り切って宴会をして旅館の灯りを消し、札束に火を点けて履き物を探しに行く……。
その夢が費えた今、もう自分には絶望だけだ。