オバQ
07年にほとんど封印されている「オバケのQ太郎」「新オバケのQ太郎」を求めて(小心者の杖日記)
「熱血!!コロコロ伝説」というマンガ本で限定的復刻をしたことはみなさんご存じだと思います。
自分にとって「オバQ」は、もう人生の原点的存在なので、事情はどうあれ喜ばしいことです。
熱血!! コロコロ伝説 vol.1 1977-1978 (ワンダーライフスペシャル コロコロ30周年シリーズ)
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2007/05/25
- メディア: ムック
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「ドラえもん」も確かにものすごく面白い作品なんですが、のび太が競争社会(のヒナ型の子供社会)のシビアさにさらされているというところが、「オバQ」とは決定的に違うと思うんですよね。
のび太のマヌケさというのはそのままオバQのそれに対応すると思うんですが、オバQにおいて「マヌケさ」っていうのは物語の中でわりとおおらかに受け止められています。
あるいはマヌケゆえに人が救われるような話もあります。「新オバQ」はギャグがよりシャープになって、今読むと「新オバQ」の方が面白いかもしれないですが、「のんきさ」ということで言えば旧オバQの方が上かもしれませんねえ。どちらにしろ懐かしい話です。
また、「オバQ」(というより藤子不二雄)は、同時代の似たようなマンガ……「男の子のところにおかしな生き物が同居する」というパターンの中でも、おそらく突出して洗練されていたことも忘れてはなりません。洗練と「のんき」が同居しているのが、オバQのよさかもしれないですね。
で、アニメ版「新オバQ」のOP。「ヒトダマを追いかけるオバケ」というツカミがまずナイスです。「犬を恐がるQちゃん」と同系統のギャグ。
私はこの「キャラクターみんなで旅芝居の一座みたいなことをする」というOPが子供の頃からたいへん好きでした。
今観ても、歌詞と連動していたり(「毛が三本しかないんだよ〜」のところでドロンパがオバQのカツラを釣り上げる)、
スタッフクレジットと連動したり(オバQに当てた証明がスッと横にズレてそこにスタッフ名が写る)、
けっこうしゃれてるんですよねえ。
また、斬られ役の正ちゃんの表情がよすぎです。「舞台上で役を演じてる」ってのがそれだけでわかる表現だし。