ヴィレッジヴァンガードを嫌え

◆鹿が猟師の手から抜け出すように、鳥が罠から抜け出すように、ヴィレッジヴァンガードを嫌えインターネット殺人事件
何度も書いてますが、「サブカル嫌い」という若い衆の意見をあちこちで読み、別に私がことさらにいわゆる「サブカル」を擁護する義理も何にもないんだが、その時代の変わりように驚いています。
嗚呼、自分は本当にトシをとったんだな、とここ数日、実感してしまいました。


で、またもやショッキングなテキストを発見。
「自分の趣味とヴィレッジヴァンガードの品揃えが重なっていると、逆恨みなんだけどムカつく」という記事ですが、こういう心性って、私の年代にはなかったと思います。
っつーか、ヴィレッジヴァンガード自体がなかったんで。


私は、ヴィレッジヴァンガードは数回しか言ったことはないですが、完全にサブカル寄りというよりは、そこをうまい具合にだいぶゆるめているという印象でした。確か楳図かずおの恐怖マンガとかも置いてあったし。
要するに、まあまあ平均的(若干濃い目)なマンガファンが満足するような感じの品揃えになっていて、「ふ〜ん」と思った記憶がある。
たぶん、本当にそういうシュミの人が品を選んでいるんだろうと思う。
だから、店の生成過程としては、しごく当然という印象があった。


しかし、その品揃えに何となく逆恨み的な感覚を覚えるというのは、たとえヴィレッジヴァンガードにそれまで足を踏み入れたことはなくても、共時的にその人が店とともにシュミを形成してきたということであって、それはちょっと私の感覚には無いなあ、という感慨がある。


勝手に解釈すると、ブルマァクの怪獣人形とかで遊んだことがなくて、いきなり海洋堂のスゴイのを見て育った世代というか。チャンバラトリオとかじゃなくて、いきなりダウンタウンから入った世代というか。
そういう細密さが趣向の中にないと、「ムカつく」ってことはないと思う。逆に喜んでしまうくらいで。


だから、「へーっ」って思った。いいとか悪いとかでなしに。
ホントに広義のサブカルチャーって変わりつつあるなあ、と、連日思う。